祝可決☆作業療法の新しい定義
本記事では「作業療法の新しい定義ってどんな内容なの?」という疑問にお応えします
- 日本作業療法士協会による新しい作業療法の定義は作業に根ざした実践を前面に押し出す内容です
- 作業療法士は作業を通して健康と幸福の増進を目指しましょう!
ついに、日本作業療法士協会から新しい作業療法の定義が示されました!
日本作業療法士協会による作業療法の定義の改訂案が可決されました。
これは33年ぶりの改訂であり、作業療法士としてはなかなか興奮する出来事です。
友利先生(@miyakosoba)をはじめ、この大仕事に関われた先生方に心から敬意を評します。
さて、現行の協会定義は以下の通りです。
身体又は精神に障害がある者、またはそれが予測される者に対し、その主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復、維持及び開発を促す作業活動を用いて、治療、指導及び援助を行うこと
それが、新しい定義では次のように変わります。
作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す
新定義の価値は、作業療法の特徴が目的や価値のある作業によってクライエントの健康状態や幸福感を高める、と明言しているところにあります。
しかも、クライエントは身体または精神に障害があったり、それが予見されるものに限局されていない。
これからますます台頭するであろう予防的作業療法の可能性も視野におさめた内容になっているわけです。
新定義には脚注もあるので、それが公表されたらまたBlogで取り上げたいと思います。
新しい定義の特徴を理解するためには、他の定義との比較が欠かせません。
以下の記事では海外の作業療法の10個の定義と日本の作業療法の新定義をざっくり比較検討しています。
また、作業療法の新しい定義は、明確に作業にしっかり結びついた実践に舵をきっていると思います。
海外の作業療法では既に実現している作業療法のパラダイムシフトが、ようやく我が国でも本格化するかもしれません。
兎にも角にも、作業療法にとって大きな一歩です。
何のための、そして、誰のための作業療法なのかを思い出させてくれる、すばらしい定義になっていると思います。
まとめ:祝可決☆作業療法の新しい定義
本記事では「作業療法の新しい定義ってどんな内容なの?」という疑問にお応えしました。
新しい定義では次のように変わります。
作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す
高校生、社会人の方向けの作業療法についての記事を以下にまとめています。
高校生、社会人の方だけでなくご家族の方も、進路を決める時の参考にご活用ください。
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