【厳選】哲学史まとめおすすめ名著3選【読み方も解説】
本記事では「強く深く考えられるようになるために哲学を勉強したいので、まず哲学全体の流れが知りたいです。おすすめの哲学史の本はありますか」という疑問にお答えします。
- 思考力を高めるために哲学史を学びたい
- おすすめの哲学史本を知りたい
- 哲学史本の読み方も知りたい
結論を言っておくと、本記事で紹介する哲学史の名著は以下の3冊です。
厳選3冊
- 哲学史講義
- 若い読者のための哲学史
- 哲学の歴史
哲学史まとめおすすめ名著その①:哲学史講義
超天才のヘーゲルによる哲学史講義であり、世界中で長年読まれている名著中の名著です。
ギリシャから近代までカバーしています。
哲学史を理解したいならば、安易な入門書を読むよりも本書を読むべきです。
訳文も素晴らしく、非常に読みやすいです。
強く深く考えるチカラを身につけたいなら、読まずにおれない一冊です。
哲学史まとめおすすめ名著その②:若い読者のための哲学史
本書はギリシャから現代まで射程に納めており、ソクラテス、プラトン、アリストテレスはもちろんのこと、チャールズ・ダーウィンやピーター・シンガーまでフォローしています。
上記の哲学史講義はヘーゲルが生きた時代までなので、それ以降の哲学史も理解したいなら本書を読むべしです。
内容はもちろん素晴らしいのですが、訳文特有の読みにくさもなく、ストレスなく読み進めることができます。
現代も含めて哲学史を理解したいなら読まないと損です。
哲学史まとめおすすめ名著その③:哲学の歴史
本書は全13冊を通して西洋哲学史の全容を示すものです。
ギリシャ以前から現代まで哲学史を網羅的にかつめちゃ詳細に論じています。
上記2冊とは異なって、多くの哲学者が共編著で参加している点に特徴があります。
哲学史に関して言えば、本シリーズ以上に詳しい書籍はないです。
辞書的に持つ使えるので、哲学史を学びたい人には必携です。
おすすめ哲学史の読み方
上記の哲学史本を適切に読み解けば、哲学の本質が理解できます。
一応ガイドとして哲学の本質をさくっと書いておくと以下の通りです。
哲学の本質
- 擬似問題を破綻させ、適切な問題を(再)設定する
- 設定した問題に対して、原理的な納得解を提出する
このあたりのことは以下の動画でも解説しています。
さて、哲学史は2400年以上ありますけども、どの時代も基本は上記の条件にそって展開しています。
したがって、皆さんが哲学史本を読むときは、基本的に以下の点に注意しておくとよいです。
- その①:時代背景
- その②:設定した問題
- その③:問題の解き方
- その④:提出された原理
その①:時代背景
哲学は必ず時代的制約を受けます。
そのため、哲学の意味を理解するには、哲学者が活躍した時代背景を押さえる必要があります。
例えば、デカルトは「考える私」という原理を提出しましたが、当時の時代背景を抜きにこの意味を理解することは困難です。
なので、哲学史本は時代背景に注意しながら読みましょう。
その②:設定した問題
次に、哲学は各時代を背景に何らかの問題を必ず設定します。
どんなに難解な議論でも、それによって解きたい問題があるんです。
例えば、フッサールは超絶難解ですけども、主観と客観の一致不一致という認識論上の難問の解明という問題を設定しています。
そういうことがわかると、哲学史理解のハードルが下がるので、各時代ごとに活躍した哲学者が設定した問題を把握しましょう。
その③:問題の解き方
哲学史を読むときは、哲学者が設定した問題を解くために採用した方法を把握していくとよいです。
例えば、ルソーは市民社会の正当性の原理を解くという問題を設定し、それを解くためにそうした原理が成立しうる可能性の条件を解くという方法を採用しています。
哲学者が採用した方法を理解できると、問題を本当に解けたのかとか、提出された原理は確からしいのか、などいったことも考えられるようになります。
なので、哲学史を読むときは設定した問題を説く方法にも注意しましょう。
その④:提出された原理
いろんな考え方がありますけども、基本的に哲学は普遍了解可能性を担保した原理を提出する営みであると考えておくとよいです。
ぼくの考えでは、それは例え反基礎づけ主義であってもです(難しい問題ですけども)。
なので、哲学史を読むときはどんな原理が提出されたのかをきちんと把握していくとよいです。
まとめ:哲学史まとめおすすめ名著3選
本記事では「強く深く考えられるようになるために哲学を勉強したいので、まず哲学全体の流れが知りたいです。おすすめの哲学史の本はありますか」という疑問にお答えしました。
本記事で紹介した哲学史本は以下の3冊です。
厳選3冊
- 哲学史講義
- 若い読者のための哲学史
- 哲学の歴史
哲学は思考を強くし、人生を豊かにしてくれます。
哲学史の理解はその土台になるものです。