【厳選】プラトン哲学おすすめ本3冊+α【まとめ】
本記事では「哲学に興味があって、プラトンの本を読みたいと思っています。けど、いっぱいあるので、まずはどれを読もうか迷っています。おすすめの本はありますか?」という疑問にお答えします。
- プラトン全集の紹介
- プラトン哲学おすすめ本3冊【厳選しています】
- プラトン哲学の最良の入門本2冊【もちろん厳選しています】
プラトン哲学おすすめ本を紹介する前に【プラトン全集】
身も蓋もないことを言うと、プラトンは全人類の教師なんで、できればすべて読むべしです。
プラトン全集が岩波書店からでています。
絶版状態で中古品しかありませんので、「よし!この機会にぜんぶ読むぞ!」って人はお早めにどうぞです。
プラトン全集はふつうに宝だと思うので、岩波書店さんには電子書籍で復刊していただきたいですね。
電子書籍なら在庫リスクないし、読者も本の場所をとらないので、良いことずくめだと思うのでぜひよろしくお願いいたします。
- プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン
- プラトン全集〈2〉クラテュロス・テアイテトス
- プラトン全集〈3〉ソピステス・ポリティコス(政治家)
- プラトン全集〈4〉パルメニデス ピレボス
- プラトン全集〈5〉 饗宴 パイドロス
- プラトン全集〈6〉 アルキビアデスI アルキビアデスII ヒッパルコス 恋がたき
- プラトン全集〈7〉 テアゲス カルミデス ラケス リュシス
- プラトン全集〈8〉 エウテュデモス プロタゴラス
- プラトン全集〈9〉 ゴルギアス メノン
- プラトン全集〈10〉 ヒッピアス(大) ヒッピアス(小) イオン メネクセノス
- プラトン全集〈11〉 クレイトポン 国家
- プラトン全集〈12〉ティマイオス・クリティアス
- プラトン全集〈13〉ミノス・法律
- プラトン全集〈14〉エピノミス(法律後篇)・書簡集
- プラトン全集 (15) 定義集・正しさについて・徳について 他
- プラトン全集〈別巻〉総索引
プラトン哲学おすすめ本3冊【厳選】
では、さっそく結論から言えば、本記事で紹介するプラトンのおすすめ本は以下の3冊です。
- その①:ソクラテスの弁明
- その②:饗宴
- その③:国家
その①:ソクラテスの弁明
本書はプラトンによるソクラテス裁判の記録であり、ソクラテスの生き様を描くことによって哲学することの意味を開示しています。
主な罪状は「国家が認める神を認めなかったこと」「アテナイの青年たちを堕落させたこと」で、それによって最終的にソクラテスは死刑になってしまいます。
これだけみると仰々しいですけど、実際のところソクラテスは、予断を廃して「生きるとはどういことか」「よく生きるとはどういうことか」「よいとはどういうことか」「人間ってなんだろうか」などのテーマで人々と対話し続け、原理を引き出そうとした、だけです。
これは、ことがらの原理を解明する哲学の方法の原型そのものです。
本書は文字通り、ソクラテスが命懸けで哲学することの意味を伝えてくれる名著です。
その②:饗宴
プラトンは一連の著作を通して、原理を考察する方法としての哲学を鮮やかに描いています。
それが見事に現れている本の1つが、恋愛哲学の精髄を表した『饗宴』です。
ここでいう恋愛は「少年愛」を意味していますが、現代社会で少年愛は御法度ですが、約2400年前のギリシアでは参政権のある男性に認めれた義務でした。
そう聞くと、めちゃ特殊な恋愛哲学に感じるかもですが、そこは超一級の哲学者プラトンでして、現代でも通じる恋愛のエロスとロマンを底の底から言い当てる可能性の理路を展開しております。
哲学がもつ普遍洞察可能性を体感できる良書なので、「ソクラテスの弁明」を読んだ後に「饗宴」を読むとよいです。
その③:国家
プラトンは原理を解明する哲学の方法の創始者です。
本書「国家」では哲学者による社会統治である哲人政治が示されています。
これは現代社会からみると全体主義国家を想起させますが、本書で重要な論点はそこではありません。
本書最大のポイントは、哲学によって政治の原理を解明しようとしている営為にあります。
そうした方法は後のホッブズ、ルソー、カント、ヘーゲル、マルクスなどにつながるわけでして、本書は哲学が政治の原理を示しうる可能性の方法たりうることを示している点に光があるといえるでしょう。
プラトン哲学おすすめ入門書2冊
プラトン哲学おすすめ本を読むにあたって、以下の入門書があるととても便利です。
- プラトン入門
- プラトン入門
プラトン入門
プラトン研究で有名なブラックによるプラトン入門書。
基本構成は以下の通りでして、プラトン哲学について理解したい人にとっては定番本です。
- プラトンの障害
- 各著作の解説
プラトン入門
哲学者・竹田青嗣によるプラトン入門書。
本書はプラトン哲学の現代的意味を説き明かしながら、哲学の方法としてのプラトン哲学を明解に解説しています。
代表的な各著作についてもわかりやすく解説しており、上記の入門書とあわせて読むとプラトン哲学の方法を理解しやすいです。
まとめ:プラトン哲学おすすめ本
本記事では「哲学に興味があって、プラトンの本を読みたいと思っています。けど、いっぱいあるので、まずはどれを読もうか迷っています。おすすめの本はありますか?」という疑問にお答えしました。
本記事で紹介したプラトンのおすすめ本は以下の3冊です。
- その①:ソクラテスの弁明
- その②:饗宴
- その③:国家
これらの本を読み終えたら、ぜひ他の著作もあわせてご覧になってください。
- プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン
- プラトン全集〈2〉クラテュロス・テアイテトス
- プラトン全集〈3〉ソピステス・ポリティコス(政治家)
- プラトン全集〈4〉パルメニデス ピレボス
- プラトン全集〈5〉 饗宴 パイドロス
- プラトン全集〈6〉 アルキビアデスI アルキビアデスII ヒッパルコス 恋がたき
- プラトン全集〈7〉 テアゲス カルミデス ラケス リュシス
- プラトン全集〈8〉 エウテュデモス プロタゴラス
- プラトン全集〈9〉 ゴルギアス メノン
- プラトン全集〈10〉 ヒッピアス(大) ヒッピアス(小) イオン メネクセノス
- プラトン全集〈11〉 クレイトポン 国家
- プラトン全集〈12〉ティマイオス・クリティアス
- プラトン全集〈13〉ミノス・法律
- プラトン全集〈14〉エピノミス(法律後篇)・書簡集
- プラトン全集 (15) 定義集・正しさについて・徳について 他
- プラトン全集〈別巻〉総索引