オンライン教育プラットフォーム|Thriver Project
作業療法
PR

作業療法士1年目だけど辞めたい、、、。1年目で辞めてもいいの?

京極真
記事内にプロモーションを含む場合があります
京極真
京極真

本記事では「作業療法士1年目ですが、仕事がキツいから辞めたい。どうしたらいいかなぁ」という疑問にお答えします

こんな方におすすめ
  • 作業療法士1年目だけども辞めたい
  • 1年目で辞めていいかどうかを悩んでいる

作業療法士1年目だけど辞めたい、、、。1年目で辞めてもいいの?

結論から言うと、辞めてもOKです。

まず事実を確認すると、全産業の新卒の離職率は11.9%です。

3年目以内になると、離職率は31.8%に達します。

https://www.mhlw.go.jp/content/11652000/000370082.pdf

これは全産業の離職率ですが、産業別に見ると医療・福祉における3年目までの離職率は37.8%でして、全産業の平均を超えています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11652000/000370082.pdf

この資料では、医療・福祉の1年目の離職率は不明ですが、全産業の離職率を超えていると考えると、医療・福祉における1年目の離職率は11.9%を下回ることはなさそうです。

ここから言えるとは、作業療法士1年目で辞めたいと思うことは、まったく特別な話ではないだろうということです。

10%オーバーの人はそう感じているし、実際に離職しているわけですから、その事実は前提にしたらOKです。

そのうえで、「辞めていいの?」と問われたら、我慢することほど人生の無駄はないので、辞めたかったら辞めていいですよ、とお答えすることになります。

作業療法士1年目で辞めたいと思う理由

ぼくは信念対立という切り口で働き方問題を探求しているので、新卒の作業療法士から毎年「辞めたい」と相談を受けています。

その経験から整理すると、作業療法士1年目で辞めたいと思う主な理由は以下の通り。

作業療法士1年目で辞めたいと思う主な理由
  • その①:理想と現実のギャップ
  • その②:適性問題
  • その③:ブラック企業

その①:理想と現実のギャップ

作業療法士1年目で辞めたいという人に多いのは、理想と現実のギャップがあります。

作業療法士になる前に描いた理想と、実際に作業療法士になった後に体験する現実とのミスマッチに悩むわけです。

例えば、作業療法士はクライエントに寄り添って生活支援するという理想を描いていると、流れ作業のような感じで適当に仕事する現実に深く悩むことがあります。

また、作業療法士は作業を通して健康と幸福を改善するという理想をもっていると、ミニ理学療法士のような仕事ばかり求められる現実に打ちひしがれることがあります。

こんな感じで、理想と現実のギャップが鮮明にあると、早期離職につながることがあります。

その②:適性問題

作業療法士1年目で辞めたいという人の中には、作業療法士の適性がないと悩んでいるケースがあります。

作業療法士になってみたものの、実際にやってみるとミスが多かったり、できないことが目立ったり、改善したくてもできなかったりすると、この職業への適性で悩むのです。

例えば、同期の中で自分だけクライエントからたびたびクレームを受ける、、、みたいな出来事が続くと、自身の適性を疑うようになりがち。

また、他の同期は普通にできていることなのに、自分だけが失敗ばかりしていると「向いていないのかも」と悩むようになります。

こんな感じで、作業療法士になったものの、作業療法士として一人前に働けないでいると、自らの適性を疑うようになって早期離職へと発展しがちです。

その③:ブラック企業

作業療法士1年目で辞めたいと悩む方の中には、ブラック企業に就職してしまったケースがあります。

非人道的な扱いを受けて、「働きたくない、、、」と悩まれるわけです。

例えば、上司から仕事のミスをとがめられ、「作業療法士として存在している価値がない」などと罵倒され続けていると、1年目から「作業療法士辞めたい」と悩むようになることがあります。

また、サービス残業は当たり前で、休日も研修に駆り出され、体調不良で休もうとすると「周囲に迷惑がかかる!」などと叱責される日々を過ごしていると、やはり1年目でも辞めたくなることありです。

こんな感じで、ブラック企業に就職してしまった新卒作業療法士は1年目でも辞めたい、、、と苦悩しがちです。

作業療法士1年目で辞めたい人のための対策

具体的な対策は理由別に検討したらOKです。

対策
  • その①:理想と現実のギャップの対策例
  • その②:適正問題の対策例
  • その③:ブラック企業の対策例

その①:理想と現実のギャップの対策例

これは、ギャップの意味で対策が変わってきます。

具体例
  • 理想が高すぎる→現実を直視して適応する努力を重ねる。それでもダメなら転職する
  • 現実が酷すぎる→現実を変えるために頑張る。それでもダメなら転職する

上記のような感じです。

留意点として、理想を追い求めすぎてジョブホッパーになると、キャリアの構築が難しくなるので、いずれにしても現実との折り合いをつけるという視点はもちましょう。

その②:適性問題の対策例

これは、過剰に反応しないようにした方がいいです。

作業療法士の養成校を無事に卒業し、国家資格をとった段階で適性はあるんですから、あれこれ考えすぎて過剰反応しないようにした方がいいです。

とはいえ、どうしても自身の適性を疑うことがあると思います。

その場合、自分にあった作業療法士の仕事を探したらOK。

作業療法士の働き方といっても、めちゃくちゃ多様性があります。

いまの職場で「あってないかも」と思っていても、他に移ったらぜんぜん問題なくいけるケースもあります。

なので、適性を疑いはじめたら、まずは過剰反応しないようにしましょう。

それでも辛いなら環境を変える、つまり転職を視野に入れてみましょう。

その③:ブラック企業の対策例

ブラック企業に就職しちゃったなら、迷うことなく転職しましょう。

下手したら●されるかもしれないので、一秒でも早く行動に移した方がいいです。

1度しかない人生、ブラック企業に潰されるのはもったいなさすぎです。

ぼくは実際、そういう方を何人もみてきました。

不幸でしかないので、さくっと移動しましょう。

まとめ:作業療法士1年目だけど辞めたい、、、。1年目で辞めてもいいの?

本記事では「作業療法士1年目ですが、仕事がキツいから辞めたい。どうしたらいいかなぁ」という疑問にお答えしました。

結論を言えば、もちろんOKです。

自分の人生ですから、自分が満足できる道を歩みましょう。

著者紹介
京極 真
京極 真
Ph.D.、OT
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授(役職:人間科学部長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長、他)。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『OCP・OFP・OBPで学ぶ作業療法実践の教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
記事URLをコピーしました