難しい本の読書のコツ
本記事では「難しい本を理解するのが難しいです。コツを教えて欲しいです」というご要望にお応えします
- 難しい本の読書のコツを知りたい人
- 難しい本の理解が難しい人
難しい本の読書のコツ
難しい本の読書のコツは6つあります。
- 読み流す
- わからないところは繰り返し読む
- 解説書を読む
- 意味を調べる
- 背景を調べる
- 実生活につなげる
難しい本を読む時というは、パッと読むだけでは理解できませんよね。
だからこそ、難しい本を読む時には普通に読むのではなく、コツを掴んで読んでいくことをお勧めします。
難しい本の読書のコツ【解説】
①読み流す
まず1つめのコツですが、読み流すです。
難しい本といのうのは、普通の読み方で理解できればいいのですが、パッと理解することは難しいですよね。
最初から丁寧に読んで理解していこうとすると、挫折する
僕も何回か経験あるんですけど、難しい本は、最初から丁寧に読もうとするとくじけます。
挫折してしまうと、意味がないですよね。
だから、どうしたらいいか?
ところどころかいつまんで、ササッと読み流していくっていうのが良いです。
ザーッと通読してしまい雰囲気つかむ、あるいは流れを把握する
これは、雰囲気読みになるので、しっかり理解した時には、全然違ってたということは起こり得ます。
ですが、難しい本を読むことを挫折するよりも、雰囲気読みでもいいので、なんとなく意味を把握していくことを重視して読むという方法が、最初の読み方としては大事です。
なんとなく、こんなことが書いてんのかなーみたいなイメージをつかみながら、深堀りしていくような読み方をしていくんですね。
②わからないところは、繰り返し読む
次に2つ目のコツですが、わからないところを繰り返し読んでいくということをやっていきましょう。
繰り返し読むというのは、本当に繰り返し読む必要があります
例えば、僕はひどい時には2〜3行を1週間ぐらいかけて、何回も何回も繰り返して読むみたいなことも、やらざるを得ない時ってあります。
何回も繰り返し読んでいるうちに、「あっ!そういうことを、言っていたんだ」という感覚が、やってくることもあります。
繰り返し読んでいくうちに、徐々に理解が深まっていくことにより、難しい本を読み解いていくことができます。
上記で紹介した1つ目のコツで、読み流してなんとなく全体の雰囲気をつかみ、わからないところを深掘りしていくような読み方をしていきましょう。
③解説書を読む
3つ目のコツは、解説書を読むです。
難しい本は、ありがたいことに、専門家がわかりやすく読み解いた入門書や、解説書をたくさん出版しているんですね。
難しい本を読む時には、その入門書も積極的に活用していくことをお勧めします。
- その著者が、難しい本を読み解いて解釈した内容を、わかりやすく論じ直しているので、著者の癖や見解もたくさん入ってくる
- 特定の人の本を読むのではなく、異なる人が書いた入門書を読むことを意識しておいたがいい
いろんな立場から書かれた入門書を読むことで、難しい本を読むことにもチャレンジしていけます。
- こんな風に読めば、ここはこう理解できる
- こういうふうに読めば、ここはこう理解できるんか
そうすると、だんだんと自分の中で共通点みたいなが見えてきたりします。
入門書をうまく活用することで、難しい本も読み解けていくことができます。
複数の入門書や、解説書を手掛かりにしながら、難しい本を読むということをしてみてください。
④意味を調べる
次に4つ目のコツは、意味を調べるです。
- 一般的な辞書で意味を調べる
- 学術的な意味でどう使われているのかということ調べる
学術的な意味でどう使われているのかということ調べるというのは、見落としやすいところですが、これが重要なんですね。
難しい本の中では、一般的な言葉の使い方をしていない場合がある
難しい本では、独特なニュアンスを込めてその概念を使ってる場合があります。
そのため、意味を調べる時には、その独特な使われ方の意味を調べていくっていうことを、意識していくっていうのは割と重要です。
【信念対立解明アプローチでいう信念の意味】
- 一般的意味:強い価値観・信仰
- 信念対立解明アプローチの文脈での意味:その人の世界観そのもの
信念対立解明アプローチの中で使われている「信念」は、哲学的な意味で使っているものなので、一般的な意味よりも広い意味がある。
強い信仰がなくても世界観はみんな持っているのものだし、信念って誰でもあるものですよね。
その辺の意味を掴み損ねて読んでいくと、何を論じているのか分からなくなり、難しい本だなあというふうに思ってしまう。
難しい本で使われている用語の独特の意味やニュアンスをしっかり掴んでいくと、「ああ、これはこういうことなんだ」と理解が促進していくわけです。
難しい本を読んでいく時には、意味を調べていく必要があります。
ですが、それは一般的な言葉の意味だけではなくて、独特な学術用語としての意味もしっかり把握していくことが重要になっていく。
⑤背景を調べる
次に5つ目のコツは、背景を調べるです。
難しい本は、いろんな議論の積み重ねの上に書かれている。それを理解するためには、背景にある知識も一緒に調べていく必要がある。
【プラグマティズム】(作業療法の原理の1つ)
大体の意味がわかる:パースやジェーム、デューイの本を選む
背景から理解する:ロック、デカルト、あるいはカントの著作も一緒に読み解く必要がある
- パースはどうしてこんな議論しているのか?
- なぜ、デューイがこのように論じてるのか?
という視点が、プラグマティズムを理解するためには必要になってくる。
「パズルのピースを当てはめて解いていくような感じで読んでいかないと、意味がわからない」っていうのが難しい本の特徴にあります。
背景の部分についても一緒に合わせて読んでいくと理解できます。
そのため、難しい本を読むときというのは、背景にある知識も一緒に合わせて調べていきましょう。
⑥実生活につなげる
次に、最後の6つ目は、実生活とつなげるです。
実生活につなげるとはどういうことか?
例えば、「資本論」という本の場合
【中学生の頃】
僕が最初に出会った最も難解な本
→「働いたら負けや」というメッセージだと受け取り、「社会人になりたくねぇ」「働きたくない」と思ってしまう
【社会人になってから】
がっつり読む機会がないのでちょくちょく読み返していきながら、自分が働くという経験と資本論の間で書いてある内容付き合わせていく
→「この社会を支配しているルール」について説明してくれている、という意味の本質がわかる
それは、自分の経験に落とし込んでいく作業をしっかりしましょうということですね。
自分の労働体験と難しい本で書かれている内容が、接点を持つことによって、初めて意味が分かる体験がやってくるわけになります。
割と時間がかかる
上記で具体例であげた僕が読んだ資本論なんですが、、、。
僕の場合資本論と最初に出会ってから、今現在に至るまで27年間くらい経過しています。
27年ですよ!
27年かけてようやく意味の本質が見えてくるという感覚があるわけです。
こんな感じで難しい本を理解して読むには、場合によったら20年30年かかってやっとわかるみたいなこともあります。
下手したらコツを使って読んでいくだけでも、ウン十年かかるかもしれない。
そこは、歯を食いしばって頑張っていくしかないかなっていうふうには思います。
まとめ:難しい本の読書のコツ
本記事では「難しい本の読書の仕方を教えてください」というご要望にお応えししました。
難しい本を読み解くためには、6つのコツがあります。
- 読み流す
- わからないところは繰り返し読む
- 解説書を読む
- 意味を調べる
- 背景を調べる
- 実生活につなげる
普通に読むだけでは、読み解くことは難しいので、コツを掴みながら読み進めるようにしましょう。
中には、何十年かけてようやく意味がわかってくるような難しい本との出会いもあります。
ですが、コツを使って地道に読み進めていくと、パッと見えてくるものがあり、それも難しい本の醍醐味の1つです。
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