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コミュニケーションの難しさは意味が文脈で変動するところにある件

京極真
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本記事では「コミュニケーションって難しい、、、。コミュニケーションって何でこんなに難しいのですか」という疑問にお答えします

コミュニケーションの難しさは意味が文脈で変動するところにある件

結論:意味が文脈で変動する

結論から言うと、コミュニケーションの難しさは、意味が文脈で変動するところにあります。

理由は、意味が一意にさだまらないので、何を話したらOKなのかわかるようでわからないからです。

具体例:「お前アホやろ」を例に具体的に考えてみましょう。

冗談ばかり言いあえる間柄:

相方が笑いをとるためにボケたから、爆笑しながら「お前アホやろ」といったとします。この場合、「お前アホやろ」はボケを活かしたツッコミであり、特に問題になることはありません。

上下関係がある間柄:

部下のミスに対して上司が恫喝するように「お前アホやろ」といったらパワハラになりかねません。

こんな感じで、同じ言葉でも文脈が変わると意味が変動するわけです。

文脈も変わるから意味がさらにつかみにくい

コミュニケーションが苦手な人は文脈が読めないことが多いので、文脈から確変する言葉の意味を予測できずさらに体感する難しさが増すのです。

さらに難しいのは、文脈が変わったら意味が変わるというのは、すでに確定したかのような言葉にも妥当するところです。

具体例:上記の冗談ばかり言いあえる間柄の「お前アホやろ」の場合

爆笑しながらの「お前アホやろ」に対して、それを見ていた人が別の飲み会の席で「あいつはAさんが『○○』って話したら『お前アホやろ』って言い放つような人間やで。人としてどうかと思うわ」みたいな感じで、文脈をすり替えて話したとします。

すると、当初の文脈では絶妙なかけあいだったのに、途端に人をバカにした発言かのように感じちゃいますよね。

文脈はふわふわ移ろっていくので、意味もそれにともなってふわふわ変わりうるのです。

このように、意味は文脈によって変わるし、文脈もふわっと変わるので意味の把握がさらにし難いわけです。

コミュニケーションの難しさはこういう構造の元にあります。

よくある質問:文脈なんて誰でも読めるのでは?

疑問

文脈なんて誰でも読めるのでは?

確かにそう思う気持ちはわからなくもないですが、それはコミュニケーションが得意な人の意見です。

コミュニケーションが苦手な人は、それができないから難しいと感じているわけです。

「文脈なんて誰でも読めるのでは?」というのは完全なポジショントークです。

ポジショントークが悪いわけではないですが、それではコミュニケーションが苦手という人の文脈を読めていないです。

コミュニケーションの難しさを低減するコツ

以上を踏まえれば、コミュニケーションの難しさを低減する主なコツは以下の通り。

コミュニケーションの難しさを低減する主なコツ
  • その①:意味は人それぞれと理解する
  • その②:文脈を読む
  • その③:絶対はない

その①:意味は人それぞれと理解する

意味は人それぞれであると理解できれば、コミュニケーションの難しさは低減できます。

理由は、コミュニケーションの難しさって意味が変わるのに一意に定めようと無自覚に思っちゃっているところに由来している部分があるからです。

具体例

「お前アホやろ」の意味って人によってそれぞれ違うということが前提にあれば、それを受け取る人によっていかようにも解釈できることがスタートになります。

すると、これに対して「面白かった」「嫌な気分になった」と相反する反応があったとしても、「あーそう感じたのね」というふうに相対化することができます。

「面白かった」という反応ならそのまま楽しめばいいし、「嫌な気分になった」という反応なら謝ればよいし、そんなに難しく考える必要がなくなりますよね。

こんな感じで、コミュニケーションの難しさを低減するコツは、そもそもそれは人によっていかようにも変化しうるという前提でやっていくところにありまっする。

その②:文脈を読む

次に文脈を読むことができればOK。

文脈は以下の点に注意すれば、おおよそ読めます。

  • 状況
  • 目的

文脈って前後の流れだったりするわけでして、状況と目的を把握できればだいたいわかるものです。

「どないなってんの?(状況)」「どないすんねん?(目的)」という視点でもって関わっていけば、それらはつかめたりするものです。

コミュニケーションの難しさを低減したいときは、そういう観点で関わっていくとOK牧場です。

その③:絶対はない

最後に、絶対は絶対にないという理解もあるとよいです。

理由は、意味が文脈で変わる以上、何らかのやりとりが確実にその意味を伝達する保証がないからです。

具体例

上記の文脈でいうと、楽しい文脈で「お前アホやろ」といったとしても、いつでも必ずそう受け取ってもらえる保証はないわけです。

いくら楽しい文脈であったとしても、たまたま虫の居所が悪いときだったら「じゃかましいわ!ぼけ!誰にものぬかしとるんや!!」と怒られるかもしれません。

コミュニケーションの難しさはそういう不確かさのなかにあるので、絶対は絶対にないと思いさだめておく必要ありです。

こんな感じで、絶対は絶対にないと理解しておくべしです。

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まとめ:コミュニケーションの難しさは意味が文脈で変動するところにある件

本記事では「コミュニケーションって難しい、、、。コミュニケーションって何でこんなに難しいのですか」という疑問にお答えしました。

結論を言うと、コミュニケーションの難しさは、意味が文脈で変動するところにあります。

コミュニケーションの難しさを低減する主なコツは以下の通り。

コミュニケーションの難しさを低減する主なコツ
  • その①:意味は人それぞれと理解する
  • その②:文脈を読む
  • その③:絶対はない

本記事がコミュニケーションの難しさの理解と対策に役立つようならうれしいです。

著者紹介
京極 真
京極 真
Ph.D.、OT
1976年大阪府生まれ。Ph.D、OT。Thriver Project代表。吉備国際大学ならびに同大学大学院・教授(役職:人間科学部長、保健科学研究科長、(通信制)保健科学研究科長、他)。首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程・終了。『医療関係者のための信念対立解明アプローチ』『OCP・OFP・OBPで学ぶ作業療法実践の教科書』『作業で創るエビデンス』など著書・論文多数。
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